韓国料理 / コングクスとは?豆のスープの味と塩・砂糖の楽しみ方

コングクスは、加熱した大豆をすりつぶして作る冷たい豆のスープに、ゆでた麺を入れて食べる料理です。大豆の香ばしさととろみのあるスープが中心で、酸味のある冷麺や辛いビビングクスとは味の方向が異なります。塩や砂糖を加える前にスープを味わうと、もとの味と濃さを確かめながら好みに調整できます。

白いスープの正体は牛乳ではなく大豆

コングクスの基本は、水に浸して加熱した大豆を、水と一緒にすりつぶしたスープです。ゆでて冷ました麺に冷たいスープを注ぎ、きゅうりの千切りやトマトなどをのせることもあります。クリームのように白く濃厚に見えますが、典型的なスープの土台は乳製品ではなく大豆です。

韓国民族文化大百科事典(韓国語)は、豆をすりつぶした汁にゆでた麺を入れる料理と説明し、古い料理書にも豆の汁に小麦の麺を入れる食べ方が記されていると紹介しています。ただし、現在の店の豆の配合や麺の種類、スープの濃さが一つに決まっているわけではありません。

豆をどこまで細かくすりつぶしてこすか、水をどれくらい加えるかによって、さらりと飲めるものからスプーンに重く残るものまで幅があります。香ばしさと濃さを一緒に確かめつつ、濃いほど必ずよいと考える必要はありません。麺と一緒に食べやすいか、口に残る舌触りが好みに合うかが、選ぶときに役立ちます。

麺を混ぜる前にスープをひと口

最初から強く味をつけると、大豆そのものの風味がわかりにくくなります。まず麺をほぐす前にスープを少しすくい、香ばしい香りや甘さ、塩味の程度を確かめてみてください。大豆のやさしい味と、具やほかの材料が加える香りを分けて感じやすくなります。

次に麺を軽くほぐし、スープと一緒に食べてみましょう。麺だけを引き上げると味が薄く感じられ、スープだけでは食事として食べるときより濃く感じることもあります。スープをまとった麺をひと口食べてから味を調整すると、実際の一杯のバランスに合わせやすくなります。

細かくすりつぶしたスープはなめらかで、小さな粒が残るものは豆の質感がはっきりします。豆が沈んだり上下で濃さが違って見えたりしたら、スプーンで軽く混ぜてみてください。氷入りの場合は食べている間に氷が溶け、濃さと温度が変わるため、最初のとろみが最後まで続くとは限りません。

コングクスの上ですくったスプーンに見える、細かな粒ととろみのある豆のスープ

塩と砂糖、どちらを入れる?

コングクスには、塩で味を調える食べ方と、砂糖で甘みを足す食べ方の両方があります。どちらかだけが正しいと考えなくても大丈夫です。韓国観光公社の夏の食べ物ガイド(英語)も、まずスープを味わってから好みで塩や砂糖を加える方法を紹介しています。

塩は塩味を加え、淡泊な豆のスープを食事の汁物らしい味にします。砂糖は甘さを際立たせるので、甘い豆のスープが好きな人に向きます。最初から味をつけて提供する店もあるため、卓上に調味料があっても、すぐに入れる必要はありません。

  1. スープだけを少し味わい、次に麺をほぐしてひと口食べます。
  2. 味が足りなければ、塩か砂糖を少量だけ加えます。迷う場合は小皿にスープを少し取り、先に味の違いを試します。
  3. よく混ぜてもう一度味わい、必要な場合だけ追加します。

キムチなど塩気のあるおかずを合わせるなら、おかずと一緒にひと口食べてから最終的な味を決めてみてください。スープだけを基準に濃くすると、おかずと食べたときに塩辛く感じることがあります。一杯全体に混ぜた調味料は取り除きにくいため、少しずつ加えるほうが調整しやすくなります。

一般的なコングクスとソリテのコングクス

白色や淡いアイボリー色のほかに、灰色がかったコングクスを見ることもあります。ソリテのような皮の黒い大豆を使ったり、皮ごとすりつぶしたりすると、色や小さな粒の見え方が変わります。韓国観光公社のソリテ・コングクス紹介(英語)では、黒い皮と緑色の中身を持つソリテで作る冷たい豆のスープを説明しています。

ソリテを使っていても、完成したスープが墨のように黒い必要はありません。皮をむくか、ほかの大豆を混ぜるか、どのようにすりつぶしてこすかによって、色と質感が変わります。色が濃いことだけで大豆の含有量や栄養面の優劣を判断しないほうがよいでしょう。

初めて選ぶときは、豆の種類に加えてスープの濃さやなめらかさも聞いてみてください。豆の名前だけで味を予想するより、香ばしさと口に残る質感の両方を見ると違いをつかみやすくなります。同じソリテのメニューでも、店によって味の印象は異なります。

アイボリー色のコングクスと、黒い大豆の皮の粒が見える灰色のソリテ・コングクス

冷麺やほかの麺料理と比べて選ぶ

冷たい麺料理という点では、コングクスは冷麺と並べて考えやすい料理です。ただし、豆をすりつぶした不透明で香ばしい汁と、だしや大根の水キムチであるトンチミなどを生かす冷麺の汁では味の方向が異なります。冷たい麺だからといって、酢やからしを基本的に加える料理だとは考えないほうがよいでしょう。

食べたい味 候補になる料理 確認する点
冷たく香ばしいスープ コングクス スープの濃さと味つけ、麺の種類
冷たく酸味のあるスープ ムルネンミョン だしの土台、酢やからしの調整
赤いタレで混ぜる麺 ビビングクス、ビビン冷麺 麺の材料と弾力、辛さと酸味
温かい汁と麺 チャンチグクス、カルグクスなど だし、麺、具の種類

コングクス自体にも、ソミョンという細い麺を使うものや、少し太い麺を使うものがあります。細い麺はスープと軽くなじみ、太い麺は噛む感触がよりはっきりすることがあります。メニューの写真でわかりにくければ、どんな麺を使うか尋ねるとよいでしょう。

注文前に材料と季節メニューを確認

コングクスは夏に人気があるため、季節限定で出す店もあります。一方、専門店ではほかの時期にも提供することがあり、夏にしか食べられない料理ではありません。特定の店を目当てに訪ねるなら、事前に販売しているか確認すると確実です。

豆のスープが植物性でも、完成した一杯のすべての材料までは判断できません。卵をのせたりほかの材料を混ぜたりする場合があるので、菜食への対応が重要なら、スープ・麺・具を分けて確認してください。大豆やナッツなど避ける材料がある場合も、上の具を見るだけでなくスープの配合を尋ねる必要があります。

初めて食べるなら、もとのスープを確かめ、麺やおかずと合わせながら少しずつ味を調えてみてください。塩と砂糖のどちらが正解かを決めるより、香ばしいスープの質感と冷たい麺の組み合わせが好みに合うかを見るほうが、コングクスを楽しむ助けになります。