韓国料理 / ビビングクスとは?味と種類、冷麺との違いと食べ方

ビビングクスは、ゆでた麺にタレとさまざまな材料を加えて混ぜて食べる料理です。現在は冷やした小麦麺にコチュジャン系の赤いタレと野菜を合わせた、甘酸っぱく辛いものがよく知られていますが、しょうゆで和えるものもあります。麺の種類、タレ、具を一緒に見ると、ビビン冷麺やチョルミョンとの違いもわかりやすくなります。

汁をかけるのではなくタレと混ぜる麺

温かい汁を注ぐ麺料理と異なり、ビビングクスはゆでた麺全体にタレをからめて食べることが中心です。細いソミョンや中くらいの太さのチュンミョンなど、小麦麺を使う形が一般的です。冷ました麺の上にきゅうり、レタス、卵などをのせることも、あらかじめタレと和えて出すこともあります。

韓国観光公社のビビングクス紹介(英語)は、コチュジャン、粉唐辛子、果物などを使った甘辛いタレに野菜や卵を加える形を説明しています。梨などの果物は甘さや風味を作りますが、すべてのビビングクスに必ず入るわけではありません。

ゆでた麺を冷水ですすいで水を切ると、温かい麺とは異なる弾力と温度になります。店によってはタレが多く、器の底に少し残ることもありますが、汁をたっぷりすくう料理というより、麺とタレを一緒に食べる一杯と考えるとよいでしょう。

辛さ・甘さ・酸味と野菜の役割

赤いビビングクスのタレは、唐辛子の辛さに甘さ、酸味、塩味を組み合わせたものが多くあります。酢やキムチが酸味を作り、砂糖や果物などが甘さに影響します。同じ赤い色でも、どの味が強く感じられるかは店ごとに異なります。

きゅうりやレタスなどの野菜は、タレをまとった麺の間でシャキシャキした食感とさわやかな香りを加えます。上にきれいに盛られていたら、飾りとして残さず麺と混ぜてみてください。野菜だけをまとめて食べるより、ひと口ごとの麺と野菜の割合を調整しやすくなります。

卵は辛いタレとは異なる淡泊な食感を加える具です。薄焼き卵の細切りやゆで卵の場合もあれば、卵がないメニューもあります。卵や野菜が入っていてもタレそのものが辛くなくなるわけではないため、辛さの調整は注文時に別途確認してください。

混ぜる前の白い麺、赤いタレ、きゅうり、レタスを分けて盛ったビビングクス

キムチ入りとしょうゆ味のビビングクス

キムチ入りのビビングクスは、細かく切ったキムチを麺とタレに加えるものです。キムチの発酵の進み具合や、もともとの塩味と酸味が加わるため、コチュジャンのタレに生野菜だけを合わせた麺とは味が変わります。麺の間でキムチの歯ごたえを感じられるのも特徴です。

ビビングクスという名前が、必ず赤く辛い麺だけを指すわけではありません。韓国民族文化大百科事典のビビングクスの項目(韓国語)では、しょうゆ、ごま油、すりごまと塩などで和え、炒めた肉やきのこ、卵をのせる形も紹介しています。「コルドンミョン」「ククスビビム」という名前も説明されています。

しょうゆ味は、唐辛子の味よりも塩気とごまの香ばしさを楽しみたいときに候補になります。ただし、しょうゆという名前だけで唐辛子やほかの辛い材料が一切ないとは断定できません。辛いものを避けたい場合は実際のタレを確認し、肉や卵などの具も一緒に尋ねてください。

タレを一か所に残さず混ぜる方法

具とタレが別々にのっていたら、最初に麺の下や器の縁を見てみましょう。すでに混ぜてあるか、底や麺の下にもタレがあるかを確認すると、追加のタレを入れすぎるのを防ぎやすくなります。別添えのタレは、初めは一部だけ使っても構いません。

  1. 半分のゆで卵など、大きな具をいったん器の片側に寄せます。
  2. 麺を少しずつ持ち上げて下ろし、固まった部分をほぐしながら、野菜とタレを下から上へ混ぜます。
  3. 器の縁に白い麺、底に濃いタレが残らないよう、全体を均等に和えます。
  4. 麺と野菜を一緒にひと口味わい、必要な分だけタレを足して、大きな具も合わせて食べます。

初めからたくさんの麺をつかむと、タレが服にはねたり、長い麺が大きな塊で持ち上がったりします。少しずつ分けて混ぜ、食べるほうが扱いやすくなります。麺が固まっていても水や汁を一度に多く注がず、店の案内や別添えのだしの用途を先に確認してください。

赤いタレが均等にからんだビビングクスと、隣の皿に盛った蒸しマンドゥ

ビビン冷麺・チョルミョンとの比較は麺から

赤いタレに野菜と卵をのせた見た目だけなら、この三つは似ています。選ぶときはタレの色よりも、麺の材料、太さ、噛んだときの弾力を基準にするほうが役立ちます。同じ料理名でも、使う麺には違いがあります。

料理 麺と食感の代表的な特徴 選ぶときの目安
ビビングクス ソミョンやチュンミョンなどの小麦麺が一般的 小麦麺とタレ、野菜の組み合わせ
ビビン冷麺 そば粉やでんぷんなどの配合で香りと弾力が異なる 麺の材料と噛み切りやすさ
チョルミョン 太く弾力の強い麺を野菜と混ぜる 強いもちもち感を楽しみたいか

冷麺は麺の配合によって香りや弾力が異なります。韓国観光公社が紹介するチョルミョン(英語)は、太く歯ごたえのある麺を、豆もやしやキャベツなどと混ぜる料理です。強い弾力より軽く噛み切れる麺を望むなら、ソミョンを使うビビングクスが候補になります。

一杯の食事と合わせる料理を選ぶ

ビビングクスは一杯で食事になり、マンドゥや肉と分け合って食べることもあります。淡泊な蒸しマンドゥは麺と異なるやわらかな具の食感を加え、焼いた肉と合わせると酸味のあるタレと肉の味を交互に楽しめます。すでに十分な量を注文していれば、必ず追加する必要はありません。

一緒に出る汁は、口をさっぱりさせるために飲む場合も、麺に加えるよう案内される場合もあります。すべての店で用途が同じとは限らないため、器に注ぐ前に確認しましょう。タレと麺の割合を大きく変えると、もとの味のバランスも変わります。

初めての注文では、麺の種類、基本の辛さ、キムチの有無、タレを別添えにできるかを見ると役立ちます。唐辛子のタレが苦手なら、しょうゆ味があるかも尋ねてみてください。ビビングクスは「赤い麺」という外見以上に、麺と野菜にタレを均等にからめる食べ方で味がまとまる料理です。