韓国料理 / アグチムとは?アンコウと豆もやしの食感、辛さと注文のコツ
アグチムは、切り分けたアンコウを豆もやしやミナリ(セリ)などの野菜、辛いたれとともに調理する韓国料理です。弾力のある白身、柔らかな皮、しゃきっとした豆もやしの対比が特徴で、アグィチムとも表記されます。「チム」は蒸し物を連想させますが、あっさり蒸した魚より、赤いとろみのあるたれが具に絡んだ一皿と考えるとわかりやすい料理です。
アンコウの身と皮は食感が違います
韓国観光公社のアグチム紹介では、アンコウの切り身に豆もやし、ミナリ、粉唐辛子、刻みにんにくなどを加えて調理する料理と説明しています。皿の上が均一な白身のかたまりに見えないのは、身だけでなく皮や骨つきの部位が入る場合もあるためです。
身は繊維が太く弾力があり、軽く崩れる魚とは違う歯応えです。皮つきの部分は滑らかで柔らかく感じられ、内側に骨が残る切り身もあります。初めてなら、大きなかたまりをすぐ口に入れず、取り皿で身・皮・骨を確認しましょう。
すべての部位を好きになる必要はありません。皮に慣れなければ身から試し、食べたいだけの身があるかも確認してください。骨取りのアグチムを出す店もありますが、通常品と下処理や量が同じとは限りません。「骨取り」も小骨が一切ないという保証には受け取らないようにしましょう。
生のアンコウを使うか、干したものを使うかでも食感は変わります。韓国民族文化大百科事典のチムの項目はアグチムを馬山の郷土料理として紹介していますが、地域名がついていても、どの店も同じ原料や調理法とは限りません。期待する食感があるなら店の説明を確かめるとよいでしょう。
豆もやしとミナリはかさ増しだけの材料ではありません
豆もやしは茎をかむと水分と歯切れを感じられ、ミナリは香りと茎の食感を加えます。魚ばかり続けて食べる場合とは違い、野菜を添えると一口の比率を変えられます。見た目が豆もやし中心でも、野菜をすべて不要な材料と思う必要はありません。
ただし野菜が大切なことと、魚が十分な量あるかは別の問題です。盛り上がりや皿の大きさだけでは実際の魚の量はわかりません。分けて食べるなら、小・大それぞれの目安人数だけでなく、魚の部位構成、追加の具、ご飯の有無も確認するとよいでしょう。
ミドドクという小さなホヤの仲間や、ほかの魚介が入る場合もあります。魚と異なる香りや食感を加えますが、すべてのアグチムの必須材料ではありません。魚介アレルギーや避けたい食材がある場合は、大きな具を取り除くだけで済ませず、たれ、だし、副材料も尋ねる必要があります。
辛いたれは魚にも野菜にも絡んでいます。豆もやしだけなら必ず辛さが弱いとは限らず、むしろ多くのたれがついている場合もあります。辛さが苦手なら、注文時に調整できる段階を確認し、最初は少量から試してください。
海鮮チム・アンコウスープ・スユクとの違い
赤いたれと豆もやしのあるヘムルチムは似て見えますが、魚介の構成が異なります。一方、同じアンコウを使うタンやスユクでは、汁や添えだれの役割が変わります。辛いたれ、魚の身、スープのどれを楽しみたいか決めると選びやすくなります。
| 料理 | 中心となるもの | 注文時の確認点 |
|---|---|---|
| アグチム | アンコウと野菜に絡むたれ | 身・皮・骨の構成と辛さ |
| ヘムルチム | 複数の魚介と野菜 | アンコウの有無、エビ・イカ・貝などの種類 |
| アグタン | アンコウを煮たスープ | 澄んだ汁か辛い汁か、汁と具の量 |
| アグスユク | ゆでたアンコウを添えだれで食べる料理 | 部位、提供形態、たれと野菜 |
タンやスユクという名前だけで、薄味や特定材料の不使用を決めつけないでください。料理の形態を示す名前と、実際の作り方は区別が必要です。アグチムも一般には辛いたれを連想する料理ですが、すべての店で同じ辛さではありません。
辛さと人数を先に決めて注文する
一皿を数人で分ける形式が多い料理です。小・中・大が何人分かは店ごとに異なり、食事の中心にするか、ほかの料理も頼むかでも適量は変わります。「二人で食事にするので、ご飯も食べるならどの大きさがよいか」のように状況を伝えてみましょう。
辛さの段階にも共通の基準はありません。別の店の「普通」を基準にせず、一番控えめな辛さがどの程度か、たれを減らせるか尋ねるほうがよいでしょう。完成した一皿の辛さを後で変えるのは難しいため、一緒に食べる人に辛さが苦手な人がいるかも先に確認します。
付け合わせのスープやたれ、ご飯が基本に含まれるか別料金か確認してください。最初からご飯や追加の麺を多く頼むと、野菜と魚を十分味わう前に量が多すぎることもあります。締めの炒めご飯を希望するなら、提供の有無と注文単位を聞いて、最初の白いご飯を調整できます。
魚と野菜を分けて味わい、炒めご飯は好みで選ぶ
最初は皿全体を大きく混ぜず、魚一切れと少しの野菜を取り分けてください。魚が崩れたり皮や骨が散ったりするのを抑えつつ、たれの量を確認できます。身と豆もやしの比率を変えると、同じ皿でも一口ごとの印象が変わります。
- 魚と豆もやしを少量ずつ、別々に取り皿へ移します。
- 魚の骨や食べにくい部分を確認し、身を分けます。
- 身だけを少し味わい、次に豆もやしやミナリと食べて歯応えを比べます。
- たれの味を確かめてから、ご飯や別添えのソースを必要なだけ加えます。
炒めご飯を出す店では、残りのたれとご飯をどう使うか店員が案内してくれます。すべての皿が直火調理に使えるわけではないため、卓上で勝手に加熱しないでください。のりやごま油などの追加材料、魚の骨を片づけてから作るかも確認すると食べやすくなります。
炒めご飯は選べる締めであり、正しく食べるための必須手順ではありません。魚とご飯で十分なら追加しなくても構いません。初めてなら、部位の下処理、辛さ、野菜と魚の量、ご飯の内容を確認し、食べる際は部位ごとの食感と野菜の対比をゆっくり味わいましょう。






