機会費用とは?計算方法と具体例、埋没費用との違い
機会費用とは、ある選択によって諦めた選択肢のうち、最も価値のある次善の選択肢の価値です。 お金を使わなくても、時間や空間を別の用途に使う機会を手放せば、機会費用が生じる場合があります。選択を比べる際は、実際に選べる代案を挙げ、同じ期間の利益と費用を検討します。
機会費用とは何ですか?
機会費用は英語でOpportunity Costといいます。限られたお金・時間・資源を一つの用途に使うと、他の用途には使えなくなるために生じる費用です。セントルイス連邦準備銀行の機会費用の解説も、選択によって諦める次善の選択肢に着目しています。
例えば、土曜日の午後を勉強に使うと決めたら、同じ時間にできた有償の仕事や散歩を諦めることになります。二つのうち散歩により価値を感じるなら、機会費用は散歩から得られたはずの休息や楽しさです。同じ時間に仕事をするほうを好む人なら、次善の選択肢は変わります。
重要なのは、諦めたすべての活動の価値を合計しないことです。勉強しなかったとしても、同じ時間に仕事と散歩を両方できないのであれば、その二つの価値を合わせて失ったとは計算できません。実際に選んだであろう、最もよい代案一つを基準にします。
機会費用はどう計算しますか?
次善策の価値と、選択肢の差額を区別します
計算を説明するための仮想例です。同じ日に6時間必要な仕事三つのうち、一つだけを引き受けられるとします。各金額は、仕事に必要な現金支出を差し引いた後に手元に残る額です。難易度・リスク・満足度に差はないものとして、金銭的な結果だけを比べます。金額は原文と同じ韓国ウォン(KRW)です。
| 選択肢 | 必要時間 | 現金支出を差し引いた収入 |
|---|---|---|
| 仕事A | 6時間 | 12万ウォン |
| 仕事B | 6時間 | 8万ウォン |
| 仕事C | 6時間 | 5万ウォン |
Aを選ぶと、諦める最善の代案はBです。したがって、Aを選ぶ機会費用は8万ウォンです。BとCの収入を足した13万ウォンではありません。二つを同時には行えないからです。
Aの12万ウォンからBの8万ウォンを引いた4万ウォンは、次善策より多く得られる金額です。機会費用そのものとは区別します。機会費用を問われたときに、いつも二つの選択肢の収益差を計算すると、答えを取り違えることがあります。
現金支出と、目に見えない費用を併せて考えます
ある活動の経済的費用全体を考える際は、明示的費用と暗黙的費用に分ける方法があります。明示的費用は実際に支払うお金です。暗黙的費用は、自分の時間や資源を別の用途に使わないことで諦める価値を指します。この区別はOpenStaxの明示的費用・暗黙的費用の解説で確認できます。
例えば、1日の講座に参加するには受講料5万ウォンと交通費1万ウォンがかかり、同じ日に実際に引き受けられる仕事では、関連費用を差し引いて8万ウォンを得られるとします。講座の代わりに行う最善の活動はその仕事であり、他の費用はないという仮定です。
- 明示的費用:受講料と交通費の合計6万ウォン
- 暗黙的費用:仕事をしないことで諦める純収入8万ウォン
- 受講する場合の経済的費用全体:6万ウォン+8万ウォン=14万ウォン
この例では、講座に使う現金と時間を、それぞれ別の用途に使えた可能性を併せて考えています。一方、先ほどのA・B・Cは、現金支出をすでに差し引いた代案の収入を比較した例です。計算に含めた支出や諦めた収入を、重ねて加算しないように基準を確認しましょう。
経済的費用が14万ウォンだからといって、受講すると必ず損をするという意味ではありません。学びの価値、楽しさ、将来活用できる可能性も含めて選べます。また、その日に最も必要なのが休息なら、次善策も休息になり得ます。仕事で得られる8万ウォンを、誰にでも自動的に当てはめることはできません。
お金を払わない選択にも機会費用があります
無料の講演会でも、移動と参加に3時間かかることがあります。その時間に最もしたかったことが家族と過ごすことなら、諦める家族との時間も比較の対象です。無料というだけで、すべての費用がなくなるわけではありません。
すでに所有している物や空間も同様です。例えば、自分の機材を使う場合、他の人にレンタル料を払う必要はありませんが、同じ期間に貸し出して得られたはずの純収入を諦める可能性があります。ただし、実際に借りる相手や条件がないのに、任意のレンタル収入を確実な費用として扱うべきではありません。
こうした価値を、すべて金額に換算する必要はありません。休息、人間関係、学びなど、正確な価格をつけにくいものは、何を諦めるのか具体的に書くだけでも比較に役立ちます。時間の機会費用を常に自分の時給で決めることも適切とは限りません。その時間に追加で働けるのか、自分はその代案を選びたかったのかを先に確認します。
機会費用と埋没費用はどう違いますか?
機会費用は、今の選択によって諦める代案の価値です。埋没費用は、すでに発生しており、現在の選択では回収できない費用です。 判断で注目する対象と時点が異なります。
| 比較項目 | 機会費用 | 埋没費用 |
|---|---|---|
| 意味 | 選択によって諦める最善の代案の価値 | 支出済みで、取り戻せない費用 |
| 現在の判断との関係 | 今の選択で諦める価値として比較に含める | 回収不能な支出そのものは選択肢の比較から除く |
| オンライン講座の例 | 残りの講義を受ける間に諦める別の勉強や休息 | 返金や譲渡による回収ができない支払い済みの受講料 |
返金できない講座を買ったからといって、残りの時間を必ずその講座に使う必要はありません。支払額が惜しいという気持ちとは分けて、残りの講義で得られる価値と、同じ時間にできる別の活動を比較します。回収できる金額や中止費用の分け方は、埋没費用の意味と判断方法を解説した記事で詳しく説明しています。
機会費用を実際の選択に使う手順
- 決める内容と比較期間を定めます。 「勉強しようか」と広く考えるより、「今週土曜日の6時間を講座と仕事のどちらに使うか」と具体化します。期間をそろえることで、一方の1日分の収入と他方の1か月分の成果を混同せずに済みます。
- 実際に選べる代案を書き出します。 申込期限が過ぎた講座や、依頼されていない仕事など、現在は選べないものを区別します。追加勤務ができない週末なら、普段の時給をそのまま失う収入として計算しません。
- 各代案の追加利益と費用を同じ基準で考えます。 現金支出、所要時間、疲労、満足度、リスクを確認します。現金支出を差し引いた収入を使う場合、その支出をもう一度差し引かないようにします。どの選択でも同じように発生する費用は、比較の差を生まないことにも注意します。
- 選ばなかった場合の最善の代案を一つ選びます。 選ぼうとしている活動ができないと仮定すると、実際には何をするでしょうか。それが次善策であり、そこから得られる価値が比較の基準になります。
- 予想と好みを区別して決めます。 仕事で得られる金額や講座の効果が、どの程度確かかを確認します。高い収入を期待できる代案でも、不確実性が大きい場合や、より大切にしている休息を諦める必要がある場合は、判断が変わることがあります。
機会費用を考慮するとは、毎回最もお金を稼げる活動を選ぶことではありません。「この選択で何を諦めるのか。それでも、この選択のほうが自分にとって価値があるのか」を具体的に説明できるようにする考え方です。
